2021-01-01から1年間の記事一覧

猫はペットじゃあなく、人間の相棒 です。捨て猫は無くしましょう。 猫のきおく シーン 結末 いつもは細い赤のリボンだったが、今日は細い紺のリボンで胸元も紺色で上からスカートまで紺色だった。すずりチャンが「どう似合う」って言って俺の前に出てきた。…

猫のきおく シーン23 向かいの家の桜がこぼれんばかりに咲きだした。隣の家のもブロック塀の上を塞いでいるようだ。あの時戦ったクロスケはあれから見ないでいる。今朝からすずりチャンとお母さんが何やらバタバタとしていた。 ソファーがある部屋の隣、俺は…

猫のきおく シーン22 桜があちこちの家からちらほらと咲き始めていた。最近は家にいたすずりチャンが、今朝はあの細いリボンの服でソファーに座っていた。何も話さない、ミルクティーを黙って飲んでいた。お父さんとお母さんは朝出掛けて行った。かけるは庭…

猫のきおく シーン21 少し暖かくなってきた日。朝からいつもと雰囲気が変わっていた。 「お弁当は卵サンドとジャムサンドにしたわ、バナナとあとあなたの好きな濃いミルクティもボトルに入れといたよ 大丈夫?用意出来たら出るわよ」 とお母さんが、すずりチ…

猫のきおく シーン19 その日、外は寒い。みんなは天ぷらにそばを食べている。食事が終わって、お父さんがすずりチャンをソファーのある部屋に話があると誘った。すずりチャンは俺を膝に抱いて、お父さんの向かいに座った。お母さんも横に座った。かけるは何…

猫のきおく シーン19 その日、外は寒い。みんなは天ぷらにそばを食べている。食事が終わって、お父さんがすずりチャンをソファーのある部屋に話があると誘った。すずりチャンは俺を膝に抱いて、お父さんの向かいに座った。お母さんも横に座った。かけるは何…

猫のきおく シーン18 ソファーの横で色んな光が点いたり消えたりしている。少し前にかけるが、その木のようなものにいろんなものを吊り下げていた。今夜はみんな揃って、食事をしていたが、すずりチャンは食べ終わったのか、「ごちそうさま」と言って、直ぐ…

猫のきおく シーン15 今日は日差しが無い。少し冷たい風が吹きつけた。ブロック塀の向こうからクロスケがゆっくりと近づいて来る。目がヤル気になっているがわかった。どうして、その気になっているのかわからない。ならばこちらもその体制にもってゆかねば…

猫のきおく シーン14 今夜はとても大きな月が出ていて、明るかったが、ついさっきから雨が降り出してきた。タイミングを逃してしまって、今日は閉め出されてしまっている。下から見ると、すずりチヤンの部屋も明かりがついているのがわかる。ブロック塀から…

猫のきおく シーン13 涼しい日が続くようになって、朝、すずりチヤンがあの紅色のリボンをつけて出掛けて行った。続いてかけるも背中に荷物を背負って勢いよく出て行った。つぎは、お母さんかなってかまえていると、ガァガァと床面をやりだした。なんだか気…

猫のきおく シーン12 水色の女の子にバイバイしながら、俺を抱きかかえ、坂道を上りだした。まだ、陽は高い。すずりチャンの腕は汗ばんできている。途中、ブロック塀に差し掛かって、あの白い猫が居るかなって、少し期待したが・・・。 家にたどり着くと、す…

猫のきおく シーン11 少し、日差しがやわらかくなってきた頃、その日は朝からお父さんお母さんかけると三人で車に乗って出て行った。俺は庭の木陰から見送った。すずりチャンはどうしたかなと思いつつ。しばらく、見なかった黒カラがいつもの場所に戻ってき…

猫のきおく シーン11 少し、日差しがやわらかくなってきた頃、その日は朝からお父さんお母さんかけると三人で車に乗って出て行った。俺は庭の木陰から見送った。すずりチャンはどうしたかなと思いつつ。しばらく、見なかった黒カラがいつもの場所に戻ってき…

猫のきおく

シーン10 ブロック塀の先には日陰になっているところがある。あそこまで行こう。道路の向こうの電柱のてっぺんにはカラス(黒カラと名付けた)がこっち見ている。あいつとは何となく以前から連携している感じがある。塀の先の日陰には黒猫(クロスケと名付けた)…

猫のきおく

猫のきおく シーン9 今夜は夕食を済ませて、子供たちはそれぞれの部屋にこもってしまった。食卓ではお父さんが独りプレートで肉を焼きながらビールを飲んでいる。お母さんは風呂にでも入っているんだろうか。俺はその光景を少し離れてなんとなく見つめてい…

猫のきおく

猫のきおく シーン8 海辺に着くとすずりチャンはリュックからポリ袋を取り出して、波がすれすれくるところで砂を掘り、それを浸していた。かけるは先に来ていて、靴を脱いで、波に向かって笑いながら足を蹴り上げていた。すずりチャンもそのまま波打ち際ま…

猫のきおく  #猫 #猫のさんぽ

#猫 #猫のはなし 猫のきおく シーン7―2 又、自転車は進む。ゆっくりなので安心した。大きな道を二回ほど渡り、大きな長い橋も渡ったと思う。時々、すずりチャンは自転車を降りて押して歩いた。意外と慎重だったので助かった。着いたのは、大きな樹が何本も…

猫のきおく  #猫 #猫のさんぽ

#猫#猫のはなし#猫のきおく シーン7―1 夏の日の朝、お母さんが出かけた後、すずりチャンがキッチンでなんやらガタガタしていた。お弁当を作っていた。出来たのを包んでリュックにつめた。完了 と言ってバタバタ部屋に戻っていった。しばらくして下りてきた…

猫のきおく  #猫 #猫のさんぽ

#猫のきおく シーン6 暑い日が続いたけど、すずりチヤンが朝から居ることが多くなった。時たま、深い赤の上下の服で出てゆく。家にいるときは、俺もスズリチャンの部屋で過ごすことが多い。彼女は短パンに袖のないシャツでいつも机に向かっている。いつも勉…

猫のきおく  #猫 #猫のさんぽ

猫のきおく シーン6 暑い日が続いたけど、すずりチヤンが朝から居ることが多くなった。時たま、深い赤の上下の服で出てゆく。家にいるときは、俺もスズリチャンの部屋で過ごすことが多い。彼女は短パンに袖のないシャツでいつも机に向かっている。いつも勉…

猫のきおく  #猫 #猫のさんぽ

猫のきおく シーン6 暑い日が続いたけど、すずりチヤンが朝から居ることが多くなった。時たま、深い赤の上下の服で出てゆく。家にいるときは、俺もすずりチャンの部屋で過ごすことが多い。彼女は短パンに袖のないシャツでいつも机に向かっている。いつも勉…

猫のきおく シーン5 相変わらず、ブロック塀の上で魚の骨をむさぼつていた。電柱の上には、先ほどから、口先に赤い実のようなものを咥えて黒カラがいる。するとその実を道路の上に落とした。何台か車が通るのを見届けてから、その割れた身をついばんでる。…

猫のきおく シーン4 あまり太陽が強くない。昔、すずりチャンに出会った公園の植え込みに行ってみようと思った。道路の先まで出て、ゆるやかな坂道がある。そこを下ったところのはず、そんなに遠くないと思う。坂を下りていくのは初めてだ。途中、ブロック…

猫のきおく シーン3 ずーと雨が降ったりやんだりのどんよりした日が続いていたが、今朝は強い太陽がギラギラしている。あんまり暑いので庭の植え込みに退避して過ごした。すずりチャンが帰ってきて、車置き場の隅っこに新しいダンボールを持ってきた。中に…

猫のきおく  #猫 #猫のさんぽ

猫のきおく シーン2 毎朝、皆が出て行って、最後にお母さんに俺は家から閉め出される。最初に帰って来るのはいつも かける だ。あんまり仲良くない。相変わらず抱き方が乱暴だ。 あの日は帰ってきて、玄関から魚の骨をポンと投げただけで、家には入れてくれ…

猫のきおく シーン1 次の日から、みんなが出かけるのか、最後にお母さんが俺をベランダの下のところに抱えていって、ダンボール箱を横にしてセーターみたいのを中に敷いて、横に砂が入った箱と皿にのった少しのご飯とかつお節を置いて行った。いい子にして…

猫のきおく プロローグ 今、ブロック塀の上をゆっくり歩いている。暖かい日差しが心地よい。一年程前とは大違いだ。記憶をたどってゆくと・・・ 寒い雨が降っている日だった。公園の植え込みの下でミヤーミヤー鳴いていると、女の子が近づいてきて、拾い上げ…